コレクション

Djalu Gurruwiwi Baywara Yidaki
[baywara01]

[1点]
【非売品】
DjaluGurruwiwi氏作の"Baywara"イダキ
長さ:150cm 重さ:5.25kg
口径:2.8cm ボトム外径:16.3cm×12cm
[Key 基本音/Drone:F  Overtone/Toots:G]


 
2014年製 雷が鳴り響く時にカットされた物だそうだ。 Baywaraとはヨルング族の言葉で雷を意味する。 アボリジニがその存在に意味を付けるには、それ相応の現象があり、彼らがBaywara powerと呼ぶ事も、このイダキに雷の力を感じるからであろう。

製作者


Djalu Gurruwiwi

Date of Birth - c. 1937
Moiety - Dhuwa
Homeland - Ngaypinya
Clan - Gälpu
Clan language - Dhangu








'Baywara' (lightning)Yidaki

'Baywara' (lightning)Yidakiと呼ばれるディジュリドゥがある事は聞いていた。
2001年にオーストラリアはノーザンテリトリーにあるオーストラリア最大のアボリジナルテリトリー「Arnhem Land(アーネムランド)」へ訪れた。そのときYidakiの故郷、ヨルング族のマスターDjalu Gurruwiwi氏から聞いていたが、その後、十何年も見る事が出来なかった。

月日は流れ、もうそんな神話が付くディジュリドゥの事さえ忘れかけていた頃、現地の博物館に収められている神話が宿るYidaki(Djungarriny、入道雲)を購入出来るチャンスに恵まれ、他に神話が付いているYidakiもあるのかと伺ったらBaywara Yidakiも2本あるとの事。
急いで押さえさせてもらい、念願の神話物がこのBaywaraを含めて4本手に入れる事が出来た。中でもKeyがきれいなFであるこのYidakiは、今後、皆さんにその存在を知って頂く意味も込めて当店のコレクションとして展示していく事になった。

■吹き心地
今まで扱ってきたどのイダキにも当てはまる事が無く、20数年様々なディジュリドゥを見てきたが、まだこのような代物が存在するのかと驚きを隠せない。
 プレッシャーはタイトできつく、それでいて響きは最大級!圧縮された密度の濃い重低音に、輪郭がはっきりとした様々な音色が重なり湧いて出る様は、名前の通りバリバリと雷鳴が轟いているようだ。
音の通りはストレートで音が出るというよりは、腹の底から飛び出して突き抜ける感じだ。
 Horntone(トゥーツ)も透明感があったり、固まりで出てきたりと、色彩豊かで切り替えもこんなに少ない息で出るのかと驚かされる。
 音色もまた素晴しく、音の輪郭がはっきりしているので、小さな響きすらも存在感があり、何重にも音が存在する。

 しかし、いくら説明しても言葉では表しきれない感覚がある。
ただでさえボリュームが大きいので、やみくもに吹いてもうるさいだけの笛に成らない様、丹田に意識をしっかり持ち、ささやく様な少ない息で響かす事を努めよう。それだけでも十分響き渡り、さすが、神話を宿した笛だと実感する。

そして何よりも伝えたい事は、この笛を吹いた後に残るビリビリとした痺れだ。手のひらに走るビリビリ、ビリビリとした感覚は吹き終わってからも30分以上は痺れ続け、体中にもその感覚が数時間残り続ける。体は振動で活性化し、熱く、驚く程元気で活発になる。覚醒するというのか、ハイな感覚が翌日にまで持ち越しているようだ。
これがまさしく雷の宿った状態と言うのだろう。

将来的にまたBaywara Yidakiが手に入った時は、この笛と共にBaiwaya Lessonを行い、素晴しいサウンドを導き出せる様にしよう。
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